『世界一まぎらわしい動物図鑑』

 

『ざんねんないきもの事典』や『わけあって絶滅しました。』などでお馴染み、動物学者の今泉忠明先生による児童向け最新動物図鑑。

今回は、姿形や習性はそっくりでも実はまったく別の動物という「まぎらわしい動物」にスポットを当て、進化の不思議を解き明かした1冊。

タヌキとアライグマ、シカとカモシカ。アルパカとラマなど、「まぎらわしい動物」を集めた図鑑で、全編クイズ仕立てに。また、自然界ではありえない組み合わせとして比較のために合成写真が利用されています。

タヌキとアライグマ
タヌキとアライグマ

 

シカとカモシカ
シカとカモシカ

 

動物たちにとって、自分の体こそが生き残るための道具です。どんな所に棲んで、何を食べているのかで、体の形は決まってきます。樹上ではバランスをとるのに長い尾が役に立ち、水中では流線形の体が便利です。また肉食なら鋭い牙が役に立ち、草食なら茎をくいちぎる前歯を必要とします。

こうして長い時間をかけて、自然環境に適応して生き残ったものたちは、元々が別々の種であったとしても、なぜかよく似た形(キャラクター)と習性(ビヘイビア)を持つようになるのです。

このような現象を動物学の世界では「収斂進化(しゅうれんしんか)」と呼びます。この収斂進化に着目すると、進化の不思議をわかりやすく理解することができるのです。

 

問題です。「アルパカの群れにラマが1頭混じっています。さて、ラマはどれでしょう?  」

アルパカとラマ

 

 

答えは一番下に記載しておきますね。

 

『そっくりなのにぜんぜんちがう 世界一まぎらわしい動物図鑑』

監修/今泉忠明
定価/1320円(税込)
A5判変形
新発売!(2021年11月22日発売)
小学館

 

 

正解は、 左奥で首を伸ばしているのがラマ(左上から2番目)。ラマは1頭。他は全てアルパカ

 『世界一まぎらわしい動物図鑑』